ハーブ緑茶,ハーブ緑茶生活

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知ってほしいティーペアリングの魅力

●多様化する食に飲み物が追いついていない!?
皆さんはペアリングをご存じですか?マリアージュとも言いますが、通常は、相性のいいお酒と食べ物を合わせ、味わいを深めて楽しむ仕食事スタイルです。肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワインなど、皆さん合わせて楽しんでいますよね。それをお酒ではなくお茶で行うのがティーペアリングです。

最近、食の世界も様変わりしてきました。さまざまな黒船グルメやスイーツが上陸したり、居酒屋さんでは和食、洋食、中華のジャンルを超えたメニューが並んだり。従来の枠に留まらない楽しみ方が出てきています。食に国境はなくなりました。まさに食ボーダレスの時代です。でも、その割に飲み物はあまり変わっていないのでは?と思っていました。

アルコールでは、肉には赤ワイン、魚には白ワイン、和食には日本酒。ソフトドリンクでは、コーヒーや紅茶は洋菓子、日本茶は和菓子、中国茶は中華といったように、確立した従来のポジションに留まっています。水に生ハーブや生フルーツを入れたデトックスウォーターは、あくまでも爽やかな水といった感じです。フレーバーティーなども、食事をおいしくするものとしてブレンドされてはいません。ペアリングやマリアージュなどを提案するお店は増えていますが、既存の食べ物と飲み物を合わせるに留まっていて、新しい飲み物を提案する所は少ないようです。「飲み物は、今の食の変化に対応し切れていない?」そんな思いが次第に強くなっていきました。

●お酒を飲まない人が増えている
近年お酒を飲まない人が増えています。若い世代だけでなく、1988年と現在の飲酒率を比べると、男性の飲酒率は70.7%から53.6%へ大幅に減少しています。理由として、お酒は太る、健康に良くない、酔っぱらうのはカッコ悪いといった意識の変化などが挙げられています。

しかし、食事を楽しむペアリングとして提案されている多くがお酒です。食のボーダレスに対応できるボーダレスドリンクが求められているのです。私はお酒がほとんど飲めません。なので、いつも外食する時、料理に合わせる飲み物が少ない寂しさを感じていました。私と同じように不満を抱え、食事をおいしくできるソフトドリンクがあれば、ちゃんとお金を払って飲みたいという人は大勢います。

かねてから、飲み物は単独で飲んで楽しむ一方で、食べ物をおいしくバックアップする役割が大きいと感じていました。飲料メーカーや販売店などはどうしても飲み物を主役として考えていますが、「飲み物は食べ物をおいしくする名脇役」という視点で考えた方がもっと飲み物の価値を上げるのではないかと思っていました。

●ボーダレス時代のボーダレスドリンク
そこで私が開発したのが、食べ物の味わいを深められる、日本茶をベースにしたティーペアリングブレンド方式です。
和食、洋食、中華といった境がなく、幅広く食事をバックアップできる役割の新しいカテゴリーの飲み物です。これなら、お酒を飲まない人でも、子供からお年寄りまで年齢を問わず、シーンを選ばず、いつでも誰でも楽しめます。

私は、ティーペアリングは食の文化度を上げ、心を豊かにする重要なものだと考えています。以上のことから、ティーペアリングは味わいの最高峰と言っても過言ではないと思います。

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知ってほしいホリスティックティーペアリングの魅力

●日本茶のティーペアリングの課題
日本茶をティーペアリングに合わせる場合、いくつかの課題がありました。お湯出しだと淹れ方が難しい課題は、水出しすることで解決。香りが弱い日本茶だとはっきりした味の洋食に負けてしまう課題は、ハーブとブレンドすることで解決したのは前述の通りです。しかし、まだいくつか課題がありました。

1つ目は、日本茶の分類が分かりにくい点です。「日本茶っていろいろ種類があるけど、違いが分からない」とよく言われますが、それは、産地、品種、製法、摘採時期、お茶屋さんごとのブレンドなどのカテゴリーが入り混じって販売されているからです。日本茶を正しく分類する方法、それは製法別で見るのが一番です。玉露、浅蒸し茶、深蒸し茶、棒茶、番茶、玄米茶、焙じ茶、釜炒り茶という製法別なら、味、香り、水色の違いが分かりやすく、特にティーペアリングに向いているため、この8種類をベースの日本茶にしようと決めました。

2つ目は、分類した日本茶をどうやって食べ物に合わせるか?ということです。それには食べ物の解釈が重要でした。一般的に食べ物の種類というと、和食、中華、フレンチ、イタリアンと分類しますが、これに合わせることはできません。どんなカテゴリーの料理にもいろいろな素材を使ったいろいろな味があるからです。食べ物を口に入れた時、最初に感じるのはソースで、その後、食材の風味を感じます。つまりソースに合わせれば良いということに気づき、チーズ系、マヨネーズ系、トマト系など十何種類の基本になるソースをピックアップしました。

3つ目の課題は、日本茶は食べ物をおいしくすることに優れ、洋食もおいしくできると思っていましたが、急須で淹れると見た目が純和風になり、現代のライフスタイルに合いません。でも、水出しはグラスが使えるため、洋食やさまざまなライフスタイルに合わせることができ、この課題を水出しが解決してくれました。

●ティーペアリングのための「ホリスティックティーブレンド方程式」
味わいや風味など個性が分かりやすい製法別の日本茶数十種類と、ブレンドに向いていて比較的手に入りやすいハーブを30種類ほど選別し、1つ1つ水出しして、日本茶とハーブ、ハーブとハーブなどそれぞれの相性を確認しました。また、料理との相性を見るために、日本茶とソース、ハーブとソースの相性や日本茶とスイーツ、ハーブとスイーツの相性など全部で2000通りほどの相性を確認しました。
こうして相性を見ていく中で、「日本茶+ハーブ①+ハーブ②+スパイス」というティーペアリングのために無限にブレンドできるブレンド方程式が生まれました。このブレンドしたお茶を「ホリスティックティー」、このお茶で行うティーペアリングを「ホリスティックティーペアリング」と名付けました。

ホリスティックとは、一部だけを見るのではなく、相反する価値や目に見えない価値にも目を向けるというもの。日本茶の持つ二面性や、ハーブと日本茶という正反対のものが融合して価値を高めているという意味のほか、「肉体的であり精神的」「サイエンス的でありスピリチュアル的」「顕在的であり潜在的」「西洋的であり東洋的」などの相反するもの同士のバランスを取る考え方が込められています。

無限のブレンドができることで、食に合わせるだけでなく、日本茶やメディカルハーブの効能を活かし、気分や体調など人に合わせ、集中力アップやリラックスなどシーンに合わせてブレンドできるようにもなったのです。

そして私は、このブレンド方程式でできたお茶を使い、ワークショップ、研修やイベント、デパートの催事などに出展し、さまざまな人たちのご意見や様子を見てきました。

●ホリスティックティーが五感を磨く
何種類かのホリスティックティーをブレンドして試飲してもらった時、当初は、「薄い」「味がしない」と言われ、この飲み物は可能性がないのかな…と心が折れそうになった時もありました。

しかし、味の感じ方は人それぞれということをまざまざと見せつけられました。
同じ数種類のブレンドを飲んでもらっても、「どれも全然味が違う、香りが違う、美味しい」という人がいるかと思えば、「どれも同じに感じる、分からない」という人もいます。この差はいったい何?
興味がある、ないのレベルではなく、味覚に大きな個人差が出ているのでは?と思いました。

それを検証するために、味わいの違う5種類のホリスティックティーを用意し、イベントで味覚チェクとインタビューをしてみました。すると「味が薄い」「どれも同じ」と感じる人は、普段から濃い味が好き、コーヒーを1日に10杯以上飲む、タバコを吸うなどの生活をしているのが分かりました。

また、知り合いに頼んで子供からお年寄りまでホリスティックティーを1カ月ほど飲み続けてもらったところ、ある人は、それまで大量に飲んでいたコーヒーをあまり飲まなくなったそうです。
やさしい味わいのホリスティックティーに慣れると、コーヒーは強すぎると感じるようになったと言うのです。
それだけではなく、マーガリンではなく上質なバターを選ぶようになった。
サラダ油ではなく天然のオリーブオイルを選ぶようになった。
刺激物がいらなくなった。ケチャップやマヨネーズの量が減った。
自然と薄味になった、などという声が寄せられました。

また、最初は薄く感じる人が多いのですが、飲み続けることでほとんどの人が濃く感じてきたと言います。最初苦手意識があったハーブでも受け入れられるようになった人もいます。
これはまさに五感での味わいが高まり、受け入れの気持ちが育まれたと考えています。

最近の食育のひとつとして子供の味覚を磨くのに出汁を使うと良いと言われます。
出汁に含まれる旨味成分は昔から日本人が親しんでいた味で、この微妙な旨味を味わおうとすることで味覚が磨かれるのです。でも昆布や削り節などから出汁を取って子供に飲ませるのは手間がかかり、大変です。ホリスティックティーなら、日々の生活の中で上質な水分補給として飲み続けることで旨味を感じ、味覚を磨くことができます。ホリスティックティーを飲み続けることで、食生活が明らかに変わることを確信しました。

●ホリスティックティーが知性を磨く
企業支援として、食事の味わいを深めるブレンドティーを開発しようと数社のお茶屋さんに集まってもらった時のこと。ホリスティックティーの魅力やブレンド方法などはよく理解してもらったのですが、いざ一緒にブレンドしようとしたら「味の好みは人それぞれだから、何を基準にブレンドしていいか分からない」と言われました。
自分は当たり前のようにブレンドしてきたのに、なぜブレンドできないのだろう?と思いました。その時分かったのは、他の人は味のジャッジ基準が明確ではないということです。お茶の味の捉え方、食べ物の味の捉え方、食べ物と飲み物をどう合わせるかという捉え方が分からないとブレンドできないことを知りました。
自分はどういう基準でブレンドしているのか?を思い返してみて、私には明確な基準があったため、先に紹介した味覚音感を使って説明しました。すると味わいのコツをつかめるようになり、皆さんブレンドできるようになったのです。
頭で味わうことで味を明確に把握できるようになり、これはまさに知性が磨かれ味わいが深まったのだと思います。

●ホリスティックティーペアリングが感性を磨く
ホリスティックティーペアリングが優れているのは、いろいろなブレンドができるとか、ひとつの食べ物だけに合わせてティーペアリングすることではありません。食べ物に合わせてすっきりさせる、なじませるなど目的を持ってブレンドできることです。
デパートの催事のケーキショーで、パティシエの方3人とコラボした時、3つのスイーツに対し、味わいの目的を変えた4タイプのブレンドを用意し、お客様にペアリングしていただきました。
1週間をかけ述べ500人のお客様に味わっていただき、1人ずつ向き合って味わいの変化をどう感じたかをリサーチさせていただきました。すると、
「合わせる飲み物を変えることで、同じ食べ物の味わいが変わり驚いた」
「日本茶と洋菓子がこんなに合うと思わなかった」
「新しい味わいに出会うことができた」などの感想をいただきました。
そして私は、そう気づくことが、感性が高まっていることだと教わったのです。
それからも、さまざまなご依頼がある中で、ブレンドすることで私自身の感性が磨かれ、ティーペアリングを体験してくださった人も新しい味わいとの出会いで感性が磨かれることを実感しています。